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経営コラム

改革を成功に導くためのノウハウ(2)

第2回 戦略を策定する 2006/06/26

戦略を策定する前に

「戦略」と聞くと、何か凝々しい言葉に聞こえます。

「戦略」とは、簡単に言うと「ビジョン(会社の進むべき目標)を実現するため、どのような問題があり、問題解決にどのように取り組むか」ということです。また、誤解を恐れず言うと、「戦略」とは、「限られた情報と時間のなかで、いかに効率的に問題を把握し、問題解決を行い高い効果を上げるか」という方法論とも言えます。

まず、戦略を策定する前に、以下の3つの点を確認して下さい。

@ 自社のビジョン(=自社のあるべき姿)が明確になっているか否か

   <チェックポイント>
       ・基本理念(企業経営の目的・根本的な価値観)に基づいた自社のビジョンとなっているか
       ・ビジョンは、誰に対して、いつ、何を実現するかが明確になっているか
       ・ビジョンは、経営者はじめ社員・顧客などの関係者が共感を得るものであるか
       ・ビジョンのハードル(達成可能性)が、高すぎたり低すぎたりしていないか

逆に、ビジョンが不明確な場合、以下の4点をとことん考えて下さい。

       ・目的の明確化(why?):「それは何のために?」「それはなぜ?」を繰り返す
       ・立場の明確化(who?):「誰にとって」「誰ならば・・」と立場を変えて考えてみる
       ・時間の明確化(when?):どの時点・どの期間のことなのか、時間軸を変えて考えてみる
       ・対象の明確化(what?):ものごとを広く捉えたり、狭く捉える、切り口を変えて考えてみる

また、基本理念が広範で抽象的である場合、現場の人の意思決定の拠り所となる具体的な価値基準・判断基準を「行動規範」として示すとよいでしょう。戦略策定においても、基本理念・ビジョン・行動規範を判断の拠り所とします。

A 自社のビジョンは外部環境などとマッチしているか

   <チェックポイント>
      ・ビジョンが現在もしくは将来での外部環境(顧客・競合・法規・時流など)とマッチしているか
      ・外部環境の変化に応じて、ビジョンの検証および修正を柔軟に行っているか

例えば、自動車業界を見ますと、戦後の高度成長期においては「止まる・走る・曲がるの基本性能の向上」といったビジョンから昨今では「基本性能+安全・安心・クリーン・豊かさの向上」などに変わってきています。これは、企業の成長はもとより、顧客・競合・政治・法規・時流といった外部環境の変化から企業の目指すべき方向性が変化してきている結果と言えます。

また、昨今の建設業界・百貨店業界・繊維業界などのように、外部環境の変化に対応できず、ビジョンを修正できない、ビジョンを見誤る、というだけで、経営状況が一変するケースもあります。逆に、外部環境の大きな変化をチャンスと捉え、大きな成長を遂げる企業が存在することも事実です。

B 自社の現状を正確に把握しているか

   <チェックポイント>
      ・自社競争力、事業システム、組織体系、財務などの切り口から正確に把握しているか
      ・自社の現状を把握する際は、事実と想定や意見を分けて現状を整理しているか

現状とビジョン(あるべき姿)に対する違い(ギャップ)が、すなわち「問題」となります。この「問題」の構造を理解した上で、「問題」の本質を如何に見極め、取り組むべき課題は何か、どのように取り組むかを示すことが企業行動の方向性、すなわち「戦略」となります。

経営者の方は、日頃多くの情報を見聞きし、それを自分の頭で処理し、日々何らかの意思決定を迫られます。また、企業によっては、「考える前に行動しろ」とか「対応は迅速に」などと現場が対応に追われているかもしれません。おそらく「一つ一つの意思決定に、問題を分析し、把握して、対応策を考えるのは正論かもしれないが、悠長に問題の分析や調査などからやっていられない」というご意見の方も多いのではないでしょうか。

では、どうして時間と手間をかけてまで、問題を分析し、問題の本質を見極め、解決を図る必要性があるのでしょうか。これについては、次のページで説明したいと思います。


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